こんにちは!あみです🌷
前回の記事では、
気になる子の長所や行動の課題を観察する
「アセスメント」についてお伝えしました。
実際にやってみました!や、
前よりも気になる子に寄り添えている気がします。といった
お声をいただき、嬉しい限りです🥰
そんな中で、
「理解はできてきたけれど、
それだけじゃ行動は改善しない。」
「実際にどんな支援をしていくのか、
担任の自分だけではかなり厳しい。」
という思いをもっている方もいるのではないでしょうか?
…その通りです!
目の前の子どもについて、
いくら深い理解があったとしても、
課題となっている行動を見過ごし続けたり、
何の支援も取らずにただ見守っているだけだったりでは、
その子のためにはなりません。
30人いる通常級だとしたら、
クラスの他の子達への影響も考えられます。
そこで今回は、
その子のことを深く理解した上で
どのように支援をしていくのか?という
「計画」についてお伝えしていきます。
その前に、
「個別の教育支援計画」と「個別の指導計画」を知っていますか?
特別支援学校や支援学級、通級に通う子どもたちについて
作成が義務付けられているものです。
通常級でも、
個別の指導が必要な子や、TTなどの支援が必要な子について
作成しているので、聞いたことがあるかもしれませんね😌
この2つの計画、
名前はそっくりですが、目的や意義は違うんです。
さて、ここから本題です。
✅支援計画と指導計画のちがいと共通点
✅指導計画の立て方
✅通常級でもできる指導計画のススメ
の3つをお伝えしていきますね!
まず、
✅支援計画と指導計画のちがいと共通点 について。
いちばんは「目的」です。
「個別の教育支援計画」は、
子ども一人ひとりのニーズを正確に把握するために
作られます。
「個別の指導計画」は、
その子の実態把握を丁寧に行うために
作られます。
だから、「作り方」が違うんです。
「個別の教育支援計画」は、
長期的な視点で作られます。乳幼児期から就職前までです。
教育機関だけではもちろん作成できないので、
福祉、医療、労働などの関係機関と連携しながら作っていきます。
この教育支援計画があることで、
子どもが自立するまでに一貫した支援を行うことができます。
一方、
「個別の指導計画」は、
教育支援計画と教育課程を踏まえて作られます。
今のその子の状態に応じて目標を設定し、
指導の内容や形態、方法を具体的に決めていきます。
担任だけでなく、校内委員会という会議で話し合われるので、
学校全体でその子に合った指導や支援を行うことができます。
名前は似ていますが、
中身は全然ちがうものだということがわかりますね!
この2つの計画には、
絶対に忘れてはいけない共通点があります⚠️
それは、
本人・保護者といっしょに作成する
ということです。
学校が中心に作成しますが、
その子の支援はその子のためのもの。
本人の同意は欠かせません。
また、子どものいちばんの教育者は保護者。
家庭と学校が一致団結して指導や支援をしていく必要があります。
では、「個別の指導計画」はどのようにして作成するのか?
✅指導計画の立て方 について。
手順は3ステップ、「S P D」です。
①SEE
その子がどんな子なのかを「見」ます。
気になる行動、興味関心、背景など多面的に把握します。
詳しい方法は、前の記事を読んでみてください。
②PLAN
1年後を見通した「長期目標」
約3ヶ月を見通した「短期目標」を設定します。
「この行動を減らす」「この習慣を身につける」というように
具体的な姿を設定します。
目標に応じて、
どんな指導を・誰が・どのようにしていくのか計画します。
学校全体での指導なので、
校内委員会という会議を通して職員で共有します。
担任だけでなく、他の先生方の手立てのアイデアも取り入れて
指導計画を立てることができます。
③DO
計画した指導を「実施」します。
計画の時に期限を決めておき、
期限がきたら「評価」をします。
うまくいったこと、いかなかったこと、
その原因などを話し合います。
そして「修正」して指導を行います。
3ヶ月の短期目標の振り返りで評価・修正をすることが多いです。
振り返りと修正は、
個人面談などで保護者とも共有していきます。
これが、個別の指導計画の作成手順です。
「え、こんなの通常級でできないでしょ…」と思いましたか?
そんなあなたに、
✅通常級でもできる指導計画のススメ を教えちゃいます!
クラスに気になる子が何人もいる、
でも全ての子を校内委員会にかけるなんて無理…😢
そんな時は、
「ミニ指導計画」を立ててみましょう!
①課題になっている「行動」を書き出す。
具体的に改善したい行動で書き出しましょう。
いつ・どこで・どんな状況・どれくらいの行動が課題なのか
観察していくとベストです。
「落ち着きがない」ではなく、
「国語の授業中」「席を立ち教室を徘徊する」
「個人作業が始まる時」「毎日国語の時間、20分」
というように「具体的に」です。
②3ヶ月後の目標を立てる。
おそらく、長期休みの前までが大体3ヶ月かと思います。
そこまでに、できるようになってほしいこと、
減らしたい行動を考えます。
そして課題を書き出したメモの下に書き足します。
③指導の手本にしている先輩に相談する。
学年主任や特別支援コーディネーター、
子どもとの関わりがうまい先生など、
自分よりも指導の引き出しを多くもっていそうな先輩に聞きます。
明確化した課題と短期目標を伝え、
「目標は課題に合っているでしょうか」
「先生は、同じような課題や目標の子にどんな指導や支援をしますか」
と相談します。
④手立てを一つ決める。
相談したことをもとに、3つほど手立てを考えます。
そして、
その子といっしょにどの方法なら頑張れそうかを
「一つ」決めます。
「本人に確認する」のが大切です。
面談などで保護者と共有できるとベストです。
あとは、
実施→評価→修正を繰り返します。
いかがですか?
ノートなどに書き出すだけで、
自分のモヤモヤが少し整理されます。
先輩に相談することで、
新しい引き出しを手に入れることができます。
先輩と関わるきっかけもできます☺️
全てやりきろうとするのではなく、
「やってみること」を目的にしてみてください。
今回はここまでです💐
「指導や支援の引き出しが見つからない…」
というあなた。
次回は、
「行動別!指導の手立て」を
書いていく予定です!
お楽しみに✨