気になる子の支援ロードマップ②~支援計画~


こんにちは!あみです🌷


前回の記事では、

気になる子の長所や行動の課題を観察する

「アセスメント」についてお伝えしました。


実際にやってみました!や、

前よりも気になる子に寄り添えている気がします。といった

お声をいただき、嬉しい限りです🥰



そんな中で、



「理解はできてきたけれど、

それだけじゃ行動は改善しない。」


「実際にどんな支援をしていくのか、

担任の自分だけではかなり厳しい。」



という思いをもっている方もいるのではないでしょうか?



…その通りです!



目の前の子どもについて、

いくら深い理解があったとしても、



課題となっている行動を見過ごし続けたり、

何の支援も取らずにただ見守っているだけだったりでは、



その子のためにはなりません。



30人いる通常級だとしたら、

クラスの他の子達への影響も考えられます。



そこで今回は、

その子のことを深く理解した上で


どのように支援をしていくのか?という

「計画」についてお伝えしていきます。



その前に、

「個別の教育支援計画」と「個別の指導計画」を知っていますか?



特別支援学校や支援学級、通級に通う子どもたちについて

作成が義務付けられているものです。



通常級でも、

個別の指導が必要な子や、TTなどの支援が必要な子について

作成しているので、聞いたことがあるかもしれませんね😌



この2つの計画、

名前はそっくりですが、目的や意義は違うんです。




さて、ここから本題です。



✅支援計画と指導計画のちがいと共通点

✅指導計画の立て方

✅通常級でもできる指導計画のススメ



の3つをお伝えしていきますね!



まず、

✅支援計画と指導計画のちがいと共通点 について。



いちばんは「目的」です。



「個別の教育支援計画」は、

子ども一人ひとりのニーズを正確に把握するために

作られます。




「個別の指導計画」は、

その子の実態把握を丁寧に行うために

作られます。




だから、「作り方」が違うんです。



「個別の教育支援計画」は、

長期的な視点で作られます。乳幼児期から就職前までです。



教育機関だけではもちろん作成できないので、

福祉、医療、労働などの関係機関と連携しながら作っていきます。



この教育支援計画があることで、

子どもが自立するまでに一貫した支援を行うことができます。



一方、

「個別の指導計画」は、

教育支援計画と教育課程を踏まえて作られます。



今のその子の状態に応じて目標を設定し、

指導の内容や形態、方法を具体的に決めていきます。



担任だけでなく、校内委員会という会議で話し合われるので、

学校全体でその子に合った指導や支援を行うことができます。



名前は似ていますが、

中身は全然ちがうものだということがわかりますね!



この2つの計画には、

絶対に忘れてはいけない共通点があります⚠️



それは、

本人・保護者といっしょに作成する

ということです。



学校が中心に作成しますが、

その子の支援はその子のためのもの。



本人の同意は欠かせません。



また、子どものいちばんの教育者は保護者。

家庭と学校が一致団結して指導や支援をしていく必要があります。




では、「個別の指導計画」はどのようにして作成するのか?

✅指導計画の立て方 について。



手順は3ステップ、「S P D」です。



①SEE

その子がどんな子なのかを「見」ます。

気になる行動、興味関心、背景など多面的に把握します。

詳しい方法は、前の記事を読んでみてください。



②PLAN

1年後を見通した「長期目標」

約3ヶ月を見通した「短期目標」を設定します。



「この行動を減らす」「この習慣を身につける」というように

具体的な姿を設定します。



目標に応じて、

どんな指導を・誰が・どのようにしていくのか計画します。



学校全体での指導なので、

校内委員会という会議を通して職員で共有します。



担任だけでなく、他の先生方の手立てのアイデアも取り入れて

指導計画を立てることができます。




③DO

計画した指導を「実施」します。



計画の時に期限を決めておき、

期限がきたら「評価」をします。



うまくいったこと、いかなかったこと、

その原因などを話し合います。



そして「修正」して指導を行います。

3ヶ月の短期目標の振り返りで評価・修正をすることが多いです。



振り返りと修正は、

個人面談などで保護者とも共有していきます。




これが、個別の指導計画の作成手順です。



「え、こんなの通常級でできないでしょ…」と思いましたか?



そんなあなたに、

✅通常級でもできる指導計画のススメ を教えちゃいます!



クラスに気になる子が何人もいる、

でも全ての子を校内委員会にかけるなんて無理…😢



そんな時は、

「ミニ指導計画」を立ててみましょう!




①課題になっている「行動」を書き出す。


具体的に改善したい行動で書き出しましょう。

いつ・どこで・どんな状況・どれくらいの行動が課題なのか

観察していくとベストです。



「落ち着きがない」ではなく、

「国語の授業中」「席を立ち教室を徘徊する」

「個人作業が始まる時」「毎日国語の時間、20分」

というように「具体的に」です。




②3ヶ月後の目標を立てる。


おそらく、長期休みの前までが大体3ヶ月かと思います。

そこまでに、できるようになってほしいこと、

減らしたい行動を考えます。



そして課題を書き出したメモの下に書き足します。




③指導の手本にしている先輩に相談する。


学年主任や特別支援コーディネーター、

子どもとの関わりがうまい先生など、

自分よりも指導の引き出しを多くもっていそうな先輩に聞きます。



明確化した課題と短期目標を伝え、

「目標は課題に合っているでしょうか」

「先生は、同じような課題や目標の子にどんな指導や支援をしますか」

と相談します。




④手立てを一つ決める。


相談したことをもとに、3つほど手立てを考えます。

そして、

その子といっしょにどの方法なら頑張れそうかを

「一つ」決めます。



「本人に確認する」のが大切です。



面談などで保護者と共有できるとベストです。

あとは、

実施→評価→修正を繰り返します。




いかがですか?



ノートなどに書き出すだけで、

自分のモヤモヤが少し整理されます。



先輩に相談することで、

新しい引き出しを手に入れることができます。

先輩と関わるきっかけもできます☺️




全てやりきろうとするのではなく、

「やってみること」を目的にしてみてください。




今回はここまでです💐




「指導や支援の引き出しが見つからない…」

というあなた。




次回は、

「行動別!指導の手立て」を

書いていく予定です!



お楽しみに✨

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